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Karappo

幾千幾方数えきれない人に埋もれて
 より碓かに自分は独りで在ると認めている
笑い声も無機質な視線も
 ここで無いどこかに向けられて
“人は一体何処に向かって旅をするのか?
        何故旅をするのか?”
一人はより近い所に安らぎを求め
   安らぎは保険の様なものだと約得している
一人はより遠い所に埋想を求め
   埋想と空想の区別がつかなく成っている
ドコカデ出会イ ナゼカ離レルノダロウ
「もう いっちょう」

身体を泳がせて最後には
  空から硯てみるのも悪くない
何を決めるにもいつも一人だったと手紙を書いて
  胸に花を“さして”みるのも現在かもしれない
“何気なく駆けて行く子”供のあの一言が耳に残っている”
 安易なものは安易であったと
  誇らし気に言うよりは正しいものを見つめていたい
沢山の中でお山の大将に成った時
  自分が建て前であったのかRealであったのか
本当に考てみたら
  何人ガ首ヲククルノカ理論ヅクメデ逃ゲ道ヲ
                  ツクルノカ
「それだろうな」

  瞬で形を変えろ
  ちもなくば狙って外してみろ

からっぽの迷い子

必要なものも過剰なものも
  何でも掻き集める野心を持ち
    それが“世間”だなんて割り切っている
“一度ひとり膝をかかえ
  何と剌し違えるのか考えてみたら良い”
もうとっくに静脈は斬られているし
  動くのは自分の指たった二本だけなんだから
その指でそいつの瞳を潰せなかったら
  どうするつもりだ!どうするつもりなんだ!
随分大好きなその快楽も
  皆ガ羨ムケド 笑ッテル人間モイルト
                  イウ事ダヨ
「お、 よいしょ」

  瞬で形を変えろ
  ちもなくば狙って外してみろ

からっぽの迷い子

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